■2016年9月度、信州・渋温泉オフ会、真田幸村のゆかりの地を巡る旅Part3「渋温泉」編 

武田信玄の隠し湯として知られた「渋温泉」

さて、松代町を後にしたわれわれ「真田幸村ゆかりの温泉を巡る旅御一行様」の目指す温泉地はというと、志賀高原のふもとに位置する湯田中温泉郷のひとつ、渋温泉。
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今から約1300年前に発見されたこの温泉は、江戸と信州善光寺とを結ぶ草津道の要衝にあり、地元、旅人、湯治客により愛されてきた名湯。

その渋温泉には、『薬湯信玄かま風呂』(入湯330円)がある。
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境内地下にある石造りのドーム型蒸風呂で、横たわってじっくりと汗をかく「和式サウナ」と、薬湯をたたえた小さな浴槽が設置されている。この『かま風呂』自体は昭和59年(1984)に造られたものだが、京都の東福寺に残る寺湯(重要文化財)をモデルに再現してあり、古来の蒸風呂の雰囲気を体感できる。
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また、風呂の入口付近には武田信玄の像(上写真)や書状などが展示されており、歴史好きなら是非ともチェックしておきたいポイントだ。

江戸時代になると渋温泉のある信州松代には、真田信之が上田から移封され、以後は真田家の支配が幕末に至るまで続いた。

そして、現在の温泉街にはその真田家ゆかりの宿が残る。創業280年の歴史を持つ、『つばたや旅館』である。
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天保14年(1843年)、3代目主人が私財を投じて村一帯の治水工事を行なった。その功績に感嘆した時の藩主・真田幸貫がここに訪れ、本陣に指定したというのだ。木造3階の建物は明治初年に建て替えられたもので、面影は当時の写真と比べてもそのまま。かつては夏目漱石や若山牧水も訪れた。古い家屋が並ぶ渋温泉の中でも、とくに歴史の息吹を感じさせてくれる建物といえる。

そして渋温泉最大の特徴は、九つある外湯(共同浴場)

「一番湯・初湯」「二番湯・笹の湯」「三番湯・綿の湯」「四番湯・竹の湯」「五番湯・松の湯」「六番湯・目洗の湯」「七番湯・七繰の湯」「八番湯・神明滝の湯」「九番湯・大湯」という九つの外湯が、300年ほど前から次々と発見されたそう。
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これらの湯はそれぞれ源泉や効能が異なっており、たとえば、白い湯花の多い「三番湯・綿の湯」は切り傷や皮膚病に、鉄分が多く褐色を帯びている「九番湯・大湯」は万病に効くと言われている。
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また、渋温泉のお湯はすべて「源泉掛け流し」。渋温泉では、自分の目的や体調に合わせて、様々な効能を持つ「地中から湧き出たままの温泉」を楽しむことができるのである。

これらの外湯は、地元の人の手により大切に守られてきたもので、現在も地元の生活になくてはならないものとなっている。

基本的には地元の人が利用している外湯だが、渋温泉の宿泊客であれば、「一泊住民」として外湯の湯鍵を借り受け、外湯巡りを楽しむことができる。

また、外湯巡りにはご利益があると言われている。「厄除巡浴外湯めぐり」と称して、九つの外湯をめぐるごとに「巡浴手拭い」にスタンプを押していき、最後に高薬師さんにお参りし印を授かると、満願成就となる。九(苦)労を流し、厄除け、病魔退散、安産育児、不老長寿のご利益にあやかることができるとされているのである。
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■大湯の日帰り入浴
10時~16時
※宿泊客利用時間(6時~22時)とは異なるので注意!
川沿いにある有料駐車場、もしくは温泉組合の事務所で500円の入浴券を購入。

今回われわれの泊まった温泉宿は、「かめや旅館」さん。
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外湯・七繰の湯の向かいに位置し、数ある渋温泉の旅館の中では、特に目立つ存在でもなく、これまで気にしていなかった。
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ところがここの宿、何と日帰り入浴料金の500円だけで、貸切風呂を含め館内4ヶ所の風呂を楽しめるというのだ。まずは、「貸切露天風呂」に向かう。
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露天風呂では、金属臭のするお湯がかけ流し。中庭のような場所で、建物に囲まれているが、植栽が充実しており、なんだか妙に落ち着ける空間だった。
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続いて「貸切お座敷庭園風呂」へ。和室の外にすぐ風呂がある。いわゆる露天風呂付客室だが、日帰り入浴でも貸切で利用できるのは感激だ。
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ブレンドされた2種類の源泉が投入され、やや熱い。湯舟が小さめなので、身を沈めると豪快にあふれるが、すぐに水位を回復するという豊富な湯量。
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庭園を眺めて湯に浸かった後は、畳の上でごろりとなることも可能。時間は限られているが、貸切の個室なので、人目を気にせず休むことができる。

かめや旅館 浴室最後は男女別の内湯。こちらは貸切ではないが、先客がなく独り占め。風情あるシンプルな浴室だが、旅館直下7mから湧く自家源泉を直接引いているという。
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お湯の色は透明だが、やはり新鮮さが違い、ストレートに伝わる効能がありそうに感じた。じっくりと浸かり、心ゆくまで温泉成分を全身に染み渡らせた。

ここは、良質なお湯を十分に堪能することができ、日帰り客にもやさしい、心の広い旅館だと思う。

さて、今回の旅行を渋温泉にした理由がもう一つ。

温泉街があって、夜も射的などで楽しめるところにしたかったである。それを、叶えてくれるのが、この渋温泉だ。

渋温泉街は、すべて石畳の道になっている。
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目抜き通りのこの道は、ゆるやかな坂とカーブが続き、道沿いには金具屋旅館を代表とする古い木造旅館と温泉まんじゅう屋、そして青いのぼりが目印の外湯が点在している。
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この道は一方通行で車の往来はほとんどない。宿に車で来る場合、一度旅館前に停め、宿の人に川沿いの共同駐車場まで移動してもらう。景観に現代的な部分を感じないのは駐車場がないからかもしれない。

渋温泉に車で来る場合、もしレンタカーを借りるならなるべくコンパクトな車の方がおすすめだ。温泉街の道もしかり、近くの地獄谷へ足を伸ばす時もしかり、道幅が狭いので大型車だと通りづらいからだ。

渋温泉の最大の魅力は9箇所の外湯めぐり。まずは外湯めぐりがてら、温泉街を散策しよう。細い路地を入ったり出たり。レトロな情緒に浸りながらそぞろ歩いていくうちに、気がつけばぐるっと一周しているはず。のんびり歩いても30分足らず。勾配の少ない石畳を、宿で下駄を借りてカラコロと鳴らしてみよう。

温泉街には、千と千尋の神隠しの舞台となった油屋のモデルとなった温泉旅館「金具屋旅館」がある。
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あまりにも有名な金具屋旅館の内風呂
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これが本家「油屋」
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こういうノスタルジックな旅館は温泉好きにはたまらない。

この前で記念撮影する温泉客が後を絶たない(^^)
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さて、その金具屋旅館から歩いてスグ、一番湯「初湯」のすぐそばに、早速、射的の店を発見。

わ、なかなかの人気ぶりですな。子供だけでなく、大人も盛り上がってる♪
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射的は、1回500円。

棚に並んだ人形を、棚から落すとポイントにつながる。あと、台湾でよくみた形式だけど、紙に、たばこの箱を貼りつけてぶら下げてあり、玉を紙にめがけて打って、破って落とすタイプもあり、こっちの方が、落した時のポイントが高いようだ。

人形を落とすたびに、「渋温泉クラブ」と書かれた札をくれる。これを貯めて、景品と交換するシステムだ。
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並んで鉄砲を撃つ
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もちろん、好成績で戦利品をゲットできた(^^)

温泉街の湯巡り散歩から帰ってきたあとは、恒例の夕食宴会。

まずはビールで乾杯〜♪
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長野名物の馬刺やイナゴの佃煮、信州牛のステーキなど結構なボリュームで大満足。
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イナゴの佃煮はリアルすぎて誰も食わない…
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イナゴの佃煮は今回初めて食べたのだが、イナゴのビジュアルは見ないようにして口の中へ。。。(汗)
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でも意外とイケましたw(意外というか、とても美味しかった!)

あと日本3大馬肉産地の一角だけあって、馬刺の方も美味しく頂けた〜
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この後は、恒例の混浴タイムである。
さすがに30人もの人数が入れるような貸切風呂が無いので、二手に分かれて交互に入ることに。
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翌朝。台風の影響かけっこうな量の雨が降っていたので、志賀高原のトレッキングや地獄谷温泉立ち寄り湯をやめて、近くにある「よませ温泉」に立ち寄り湯することに。
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地獄谷温泉
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よませ温泉「遠見の湯」は馬曲温泉ほどみんなが知っている温泉では無いけれど、やはり絶景露天風呂として名高い。

場所が北志賀周辺だけあってスキーの帰りに寄る日帰り温泉のイメージが強いが、そうであればなおさら、混雑が分かり切っているスキーシーズン以外の時に入ってみたかった。

ガイドブックには、遠見の湯(ホテルセラン)のように記載されていたので、遠見の湯というのはホテルの立ち寄り湯なのかという心配があった。
まあ別に心配というほどのものじゃないのだが、純粋な日帰り専門温泉と比較すると、疲れている時にはやはりホテルや旅館は立ち寄りをお願いするのが億劫に思う。

でも出かけてみると、遠見の湯はホテルセランの敷地内にある一種独立した日帰り温泉だった。

だから運営はホテルセランだとしても、立ち寄りするのに気兼ねはいらない雰囲気。
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遠見の湯は、ホテルから200mほど離れた所にある。
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貸切り風呂の中はこう
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男女別の露天風呂から眺める景色はサイコ―
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■よませ温泉「遠見の湯」ホテルセラン
住所:長野県下高井郡山ノ内町大字夜間瀬6995
上信越自動車道「信州中野IC」より15km、20分
TEL:0269-33-2020
営業時間:11~22時(家族風呂は12時~)
入浴料:600円 貸切露天風呂50分2500円(要予約)
<源泉:日新乃湯>
泉質:単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
効能:消化器病(胃腸病)、神経痛、リューマチ、糖尿病、冷え性、痔疾、切り傷、疲労回復

今回の「真田幸村」ゆかりの地を巡る混浴・秘湯の旅。特に「渋温泉」は、金具屋を代表とする古い木造旅館や数寄屋造りに木の格子が美しい旅館があちこちに点在している。

どこも小ぢんまりした宿で、特に通りに面した部屋から眺める景色は、近代的なホテルからの眺めとは違う風情がある。

こういった木造旅館に近代的で豪華な設備を求めてはいけない。

エレベーターもないし、おそらく隣室の声だって聞こえるだろう。

しかし、忘れ去られた日本家屋の様式美はこういう宿に泊まってこそ味わえるのだ。おとな同士のしっとりした旅に、ぜひまた一度は訪れたい。

 ■渋温泉「かめや旅館」

所在地:長野県下高井郡山ノ内町平穏
電話番号: 0269-33-2921
アクセス: JR長野駅から長野電鉄湯田中行き特急約50分、「湯田中駅」終点下車。湯田中駅からは車で県道342号線を南東方面へ進みます。湯田中駅交差点を左折し、1.2km直進して、渋・安代交差点で左折、すぐに右折して直進すると目的地です。所要時間は5分ほどです。
営業時間:要問合せ※日帰り入浴は、一組1時間程度以内
日帰り入浴料:500円
設備:内湯男女各1、貸切露天風呂1,貸切お座敷庭園露天風呂1,貸切家族風呂1
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉
効能:神経痛・疲労回復・リウマチ・神経病
URL http://www.shibu-kameya.com/

2016年9月度、信州・渋温泉オフ会、真田幸村のゆかりの地を巡る旅Part3「渋温泉」編 終わり

●次回は、西伊豆オフ会。源泉かけ流しの温泉ペンション貸切り、満天の星見風呂ツアー。
参加者募集中!お申し込みは、http://konyokuroten.com/archives/19316

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秘湯女子図鑑

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