■京都、着物でお花見体験
毎年恒例の、京都オフ会。
京都は米国の大手旅行雑誌「トラベル+レジャー」が発表した読者投票型の人気観光都市ランキングで、京都市が2年連続で世界1位に選ばれたほどの観光都市。
https://www.youtube.com/watch?v=Ln9Ignz_owc
よって全世界からたくさんの観光客が訪れるため、このお花見の時期に京都に行くなんて、正気の沙汰ではないのです。
つまり旅館が取れません!!
ただでさえ経費の掛かる京都。観光客がどこのホテルも抑えているため、まとまった人数が泊まれる宿がなかなか空いてません。空いていても高い宿ばかり(京都は滞在型旅行者が多いため、ショートスティできるような町家風の簡易宿泊所に人気が集中します)
それに駐車場が少ないため電車やバス、タクシーでの移動が主流。
人気の観光地など、車と人の波でウヨウヨ。
だいたい、どこの観光地も土日は人で一杯なのですが、こと京都に関しては土日も平日もない。
人、人、人があふれかえっており、さすが世界一の観光都市。
まるで市内全体が観光テーマパークなのです。
今回はは町家を5棟ほど貸し切る予定だったのですが、普段は空いてるのに、お花見のシーズンなのか、予約は半年前から満杯!
仕方ないので、京都・亀岡の湯の花温泉にある「松園荘 保津川亭」がたまたま空いてたので、こちらを予約することにしたのですが、ここも京都でも名高い有名な高級旅館。
ところがこの旅館、豪華旅館ゆえに思いのほか宿泊費も高く、露天風呂付き客室なんかは1泊一人4万もする。オフ会を開催する「秘湯の宿」とはかけ離れた縁遠い存在なのです。
これにより、なちゅらる20年の歴史に残る、史上空前のお大名ツアーが開催されることになった。
■はいから着物で京都・お花見観桜
今回参加したメンバーは、男性10名に女性9名。
ほぼ1対1の比率で、もはやカップルオフ会並みの様相。
男性メンバーにはウレシイ限りの比率である。(普段は女性1名に対し、男性5名の割合)
今回は参加女性の中から、つばさちゃんとミキちゃんが花魁衣装。アキちゃん、あずちゃんは、ハイカラ着物衣装で、祇園から東山の方にお花見見物することにしました。
まずは、祇園「舞香」というレンタル着物店にて、お好みの衣装に着替えることに。
京都なら普通は着物が定番なのだが、着物よりちょっと趣向を凝らした姿で着物体験されたい方におすすめのお店です。
祇園舞香
http://www.maica.tv/
ちなみに、はいからさんとは…
「ハイカラ」西洋風で目新しくお洒落をしていることですが、実は丈の高い襟(えり)という意味の英語「high callar」に由来しています。
テレビや少女漫画の『はいからさんが通る』で再びハイカラという言葉が脚光を浴びました。
若い人なら、とりあえず「サクラ大戦」のイメージですネ!
着物よりハイカラ衣装の方が動きやすいのですが、草履だったもので、京都三年坂を上るとかなりキツイ!
すごい人混みっていうか、とにかく周りは訳のわからん言葉で溢れかえり、まさに外国に来たみたいです。
ちなみに三年坂は「産寧坂」(さんねいざか)とも言い、「ここで転ぶと三年以内に死ぬ」(三年寿命が縮まるとの説もあり)と言い伝えられています。
七味屋本舗を曲がったところにある石畳の階段がそれです。
まだまだ死にたくないので、一歩一歩注意しながら下りたのはここだけの話(笑)
三年坂を下ると、イノダコーヒーなんかもあります。 普通のイノダと違って、どこか古民家風で、まわりの景観に溶け込んでいますね。
ここまで歩き詰めなので、コーヒーの甘い香りに後ろ髪を引かれながらも、さらに進み続ます。
それにしても、あちこちにいろんな良さげなお店があって、誘惑がいっぱいなんですけど……(汗)。
〈八坂の塔〉
と、目の前に背の高い五重塔のシルエットが見えてきました。
ドラマやCMなどにもよく登場する法観寺の八坂の塔です。
道行く人たちに着物姿の女性が結構いっぱい。
アキちゃん、あずちゃんも美人なので、ハイカラ着物だと余計目立つんじゃないかと思ったのですが、周りが着物姿ばかりのため、意外と目立ちません。(それでも何人かの観光客に撮影求められましたが拒否しました)
こういうときに実感するのですが、やっぱり、京都の街並みには着物が似合いますね。
観光客向けに着物のレンタル店が多いのですが、ちょっとしたコスプレみたいなもので、和の装いに変身して観光というのも新鮮で良いかもしれません。
■高台寺
三年坂を下ると、突き当りに「高台寺」があります。
高台寺は豊臣秀吉の正室である北政所(ねね)が、太閤の菩提を弔うために建立したお寺です。
その由来によるものか、どことなく静かで落ち着いた印象がありますね。
北政所の所有とされる蒔絵調度類がたくさん所蔵されているので、「蒔絵の寺」とも呼ばれています。
桜の時期には、夜にプロジェクションマッピングのイベントが行われます。
この高台寺の横には、大きな観音様がそびえ立っております。
実は、この観音様。意外と京都ではマイナーで、ガイドブックにもあまり記載されておりません。
この付近には高台寺以外にも、坂本竜馬が好きなら霊山記念館(幕末維新ミュージアム)、それだけでなく知恩院や八坂神社、建仁寺、護国寺…。
この周辺の観光地と言えば、枚挙にいとまがありません。
それなのに気にしていなければ、見過ごしてしまうのです。
もしこの観音様目当てで向かったとしても、途中「本当にあるのかな?」と不安になるはず。
だっていくら山側へ向かって歩いても、頭のてっぺんさえ見えてこないからです。 やはり地形に関連しているのでしょう。
東山は急な坂道も多くその坂が急であればあるほど、上っている間は目の前に道があるばかり。見通しが悪いですよね。
その先にある景色まで、目が届きません。だから登り切ったとき、急に目の前が開けます。そこで、突如姿を現わしたかのように思えるのです。
この像、阿弥陀如来の妻であり、観音菩薩の母といわれる「白衣観音」を模しています。
その高さ24m・顔の大きさ6m・総重量500t!
これだけ巨大でありながらも、今まであまり話題に上ることはありませんでした。
実は、その歴史は意外と新しいものだったのです。「霊山観音像(りょうぜんかんのん)」と呼ばれており、昭和30年、第二次大戦戦没者の慰霊のため、帝産グループ創設者・石川博資氏によって建立されました。
隣接するメモリアルホールには、世界無名戦士の碑があり、日本以外の国のために殉じた戦士を供養しています。この観音様、いわゆる供養塔だったわけですね。
高台寺を目指して階段を上がってきたら、もっと奥の山肌にも目を向けてください。美しい緑に白亜の観音様のお姿。優しい笑みを浮かべてあなたを見つめ、疲れを癒してくれる気がします。東山の風景に本当によく映えますよ。9月には萩約500株が咲き乱れ、萩祭りも行われます。
小インドかと見まがうほどのシンメトリーな建造物。
中へ入ると、さらにその姿に圧倒されます。
観音様をバックにアキちゃん、あずちゃん
もしもあなたがインドへ訪れたことがあるなら、まさに世界遺産・タージマハールを思わせるような美しさ。
もちろんその規模には勝てませんが、何とも心癒される空間が広がっています。
観音様の前には池が広がり、両側を回廊が取り囲んでいます。 入口ではお線香をもらえますから、それを土香炉にさしましょう。
普通とは違い、これまたビッグなお線香!普通の大きさがつまようじ程度の細さだとすれば、こちらはマジックペン並みの大きさなんですね。
これもちょっと面白い。
そして奥へ進むと観音像の下、本堂内には十一面観音と仏舎利があり、金色絢爛!まばゆいばかりの美しさを放っています。脇には二十八部衆と風神、雷神が。周囲には全国250万の英霊を供養した金のケースも置かれています。 胎内巡りで観音様の中を巡ってみよう!
胎内巡りとは観音様のお腹の中に一度戻り、出てきた時には新しく生まれ変わるという意味があります。
一歩足を踏み入れてみると、薄暗い場所。そこを胎内と見立てているわけですね。
人は生まれた年の干支によって、守護してくれる仏様が決まっています。ここには十二支の守り本尊を安置していますから、自分のご本尊様にお参りしてください。
その後、明るい光に導かれるように、表へ出ます。生まれ変わったような気分、大きな期待感を抱いて歩く自分がいるはずです。
パワースポット「願いの玉」ではお願いごとをしなくっちゃ!
入口でも「こちらでお願いごとをしてください」と、告げられます。
観音様の圧倒的な存在感にしばし心を奪われたあと、向かって左に大きな金の玉が。
塗りの屋根と柱に守られる形で、これまたすごい存在感を放っているのです。
これが「願いの玉」と呼ばれ、実はパワースポット!
すべてを生み出し育む天地の気や全宇宙エネルギーを、仏教では「如意宝珠」といいます。その形状は完全無欠の象徴である球形。そしてこの場所は古くから風水的吉地として知られているんですね。
大自然の気と妙知力が結集するため、願いごとが叶いやすいとされているのです。
平安時代には密教の秘宝である「能作性如意宝珠」が埋蔵された霊場でもありました。
この玉を右手で触れながら時計回りに3周します。その際願いごとを念じるのですが、一緒に真言の「おん あらたんのう まに ばざら たらく」を唱えるとさらに効果アップ。
あなたを癒し、また願望成就への力を貸してくれるでしょう。
まだまだ見どころ満載!縁結びだって願えるのです!
胎内巡りは観音様の後ろ背中部分から入るのですが、そのために正面から観音様の背後に回ると、そこにもいろいろ見どころが。 「仏足跡」…平べったい石版が横たわっているだけに見えるので、最初は仏足跡だとは気付かないかもしれません。でも大きさは約6畳ほどもあり、これまた巨大スケール!
全景を写真に収めようと思っても、なかなか収まりきれません。よく見てみると足裏中心部には模様が描かれており、そこには小銭がたくさん。投げ銭もされているようです。
「ふぐ塚」…
ふぐは縄文時代や弥生時代から食されてきたとのこと。例年その塚前にて供養祭を行なっています。築地に行くと「活魚塚」「えび塚」などもありますが、それと同じ意味を持つものでしょうね。ここではふぐの冥福をお祈りしてください。
「京料理供養塔」…
京料理を支えてきた先人たちの長い伝統を受け継ぎ、また後世にも伝えていくため。料理道を志す人たちのよりどころとし、料理道を極めて旅立たれた方の偉業を讃えるために建立されたそう。
「愛染明王」…
縁結び、恋愛成就、家庭円満の仏様。縁結びとして有名ですが、特に新たな出会いを願うあなた、円満な人間関係を望むあなたには、ご利益があると言われています!
直江兼続の兜の「愛」はこの「愛染明王」の愛とも言われています。
そして、ここにも、しだれ桜があります。 方丈前庭に優雅な風情を醸し出している、見事な枝垂桜♪ 満優雅でおしとやか。
あずちゃん
アキちゃん
京都観光をしていて、あえてこの「霊山観音を観よう!」と向かう人は少ないはず。でも行ってみると、見ているだけで心癒される観音様の姿。
さらに見どころも満載、写経や座禅体験もできるのです。毎月3日には「京都東山 霊山かんのん市」としてフリーマーケットも開催。
パワースポットでもあるこの場所をぜひ、次の京都観光プランに組み込んでみてはいかがでしょうか?
■霊山観音
交通案内:市バス「東山安井」下車徒歩約7分。京阪電車「祇園四条駅」下車、徒歩約15分 阪急電車「河原町駅」下車徒歩約20分。
駐車場:高台寺駐車場利用(有料)
拝観・開館時間:8:40~16:20 見学所要時間約20分
料金:小・中・高校生 150円 大学生・一般 200円
予約方法:坐禅体験のみ要予約
◆2016年4月度、京都・桜と古都満喫、亀岡「湯の花温泉」プレミアムツアーレポートⅠ「京都・お花見編」終わり
●次回は、◆2016年4月度、京都・桜と古都満喫、亀岡「湯の花温泉」プレミアムツアーレポートⅡ「京都・湯の花温泉編」に続く
◆オフ会に参加されたい方はこちらまで
https://konyokuroten.com/
◆動画配信サービス「秘湯女子図鑑」を見たい方はこちらまで!
https://onsen-photo.com/