06.9月度「黒部峡谷混浴オフ会」感想記

★9/16(土)~17(日)にかけて、
富山県・黒部峡谷にて混浴オフ会開催した。

実は、このオフ会。開催場所の「鐘釣温泉旅館」
去年の7月にも行なう予定だったのだが、
あいにくの北陸地方を襲う豪雨により、黒部川の水が溢れ
河原の露天風呂が流されてしまい、
やむなく中止になったいきさつがある。

その前の年も豪雨で川の水が溢れ、露天風呂はもちろんの
こと、高台にある岩風呂のお湯まで溢れ、中心部は深さ
2mほどの水深になり命がけで風呂に入ったいきさつがある。
過去5~6回ほどトライしたのだが、まともに入れたのは
1999年に行なったツアーのみで、
あとはまともに風呂に入れたためしがない。

それだけ、ここは天候に左右されるほどのワイルドな秘湯で
あるという事と、もう一度リベンジしてみたい
温泉なのである。

なんせ、ここの宿。12月~4月までの間は、
雪のために閉鎖。交通手段はトロッコ列車のみ。
おまけに5月は、雪解け水のため水温低く入れず、
6月~7月は梅雨時期による大雨。それに8月は
アブと蚊に悩まされ、まともに入れるのは9月~11月の間
それに黒部峡谷トロッコ列車は10月~11月
初めの間は、紅葉の季節にあたるため観光客が激増し、
なかなかトロッコ列車に乗れない。

9月の時期に予約入れたのも、そういう事情を見越しての事
なのだが、出発前になりどうも天候が怪しい。
台風13号が九州を直撃し日本海側を通るコースに
なるようだ。
一抹の不安が頭をよぎりながら大阪を出発した。

今回の参加者は、なんと37名。関西のみならず、
東海・北陸・関東・四国のエリアから秘湯好きな
仲間たちが集まってきた。
過去最高の人数である。しかし「鐘釣温泉旅館」の
キャパは20名。
当然部屋が足りないのは言うまでもない話である。
せっかく申し込んできてくれる仲間たちをどうしょうか?

そうだ、鐘釣温泉には、もうひとつの宿があるではないか?

そう、鐘釣には駅前に「美山荘」という宿がある。
もう8月になりかかった時に貸切など無理であろう。
と思い予約を入れると、
なんとまだ空いているというではないか。
よっぽど人気がないのか、それとも観光客が
近づかない何かがあるのか?

そういう疑問をさておき、とりあえず貸切で予約入れる
ことにした。
これでもう予約してきた者全員、参加させること出来る。

そして一行は、トロッコ列車の出発点「宇奈月駅」
に集まることになった。
集合時間は14:30。列車の出発時間は14:56。
ここでアクシデントが発生する。
なんと東京組が遅れるという知らせを受けた。
どうも関越道に事故が発生し、かなりの渋滞ということで、
出発時間に間に合わないという。
切符は37名分を前もって購入している。
遅れてしまうと、次の出発時間は1時間後である。
東京組を待つこと25分。
列車がホームにやってきたため、やむなく先に集合した
者から列車に乗り込ます。

こういう時はあせっても仕方がない。
まあ、なんとかなるものだ。
出発すること1分前に、ようやく東京組が駆け込んできた。
危うくギリギリセーフであった。

さて、ようやくトロッコ列車に乗り込んだのだが、
しかし、この混雑はなんだ!連休なので予想された
ことだが、観光客がやたら多い。1車両25人定員で、
トロッコ列車はだいたい10両編成なので、
ざっと見積もっても、250人は乗車できる。
うちのメンバーだけでも40人近くはいるので、
ほぼ2両は貸切状態である。

それでも他の車両を見渡すと、立錐の余地がないほど。
特に一般車両の方は屋根はあるものの吹きさらしで
寒そうだ。乗り込んだ人は防寒具を身にまとっている。
しかも車両は狭い、一列に4人座るようになっているが、
どの車両も満員で皆肩をすぼめて腰掛けている。

幸か不幸か、うちの車両は特別車両といって、
小さな箱型で窓ガラスもあり、雨も防ぐことができる。
折からの雨で、こういう時には都合が良い。
一般車両は晴れてるときは、空気を感じながら列車に
乗れるので、いたって気持ちが良いモンなのだが、
雨のときはチト都合が悪い。
横殴りの雨の時なんか、まともに雨が車両に入ってきて、
まるで雨の日に乗るオープンカーか、はたまた
遊園地のウォータースライダー状態になってしまう。

走りだしてみると、そのスピードは遅い、時速15km位で
ガタゴトと揺れていく。
まあ、断崖絶壁の曲がりくねった線路のうえ、軌道巾が
狭いので致し方ないが、ほんとにゆっくりしたものだ。
それでも、車窓からの景色はすばらしく、そのスリルも
なかなかなもので、端に座っている人は奈落のそこに
落とされるような恐怖を感じているかも知れない。
最近では、ジェットコースターに乗り慣れている人が
多いせいか、そんな恐怖が受けているのかも…。

この線は、関西電力が黒部川電源開発のために
敷設したもので、以前は「生命の保障はしません」
とのことで便乗を認めていた時代もあったとか。
それほどすごい路線で、11月いっぱいまでの運行で、
雪のため冬季は休止すると聞いた。

皆、渓谷美に身を乗り出して、見入っていたが、
狭い車内に満員の乗客で体を動かすのも
ままならないのは決して快適な旅とはいえない。
途中駅で何度も反対列車との行き違いをするのだが、
どの列車も乗客を満載していて、こんな山奥まで多くの
人が出掛けてくるようになったものだ感じざるを
えなかった。
そんな、列車旅も1時間ほどで、鐘釣駅に到着したが、
構内は帰りの列車を待つ乗客でごった返していた。

さて泊まりは、黒部峡谷鉄道「鐘釣駅」すぐの、
「鐘釣美山荘」「鐘釣温泉旅館」である。

特に「鐘釣美山荘」には内風呂はない!
「鐘釣温泉旅館」にいたっても、内風呂はあるものの、
一度しか湯を沸かさないため、夕方6時を過ぎるとぬるく
なって、ゆっくり浸かるどころではない。
ましてシャワーや、シャンプー・リンス・石鹸など
気の利いたものは備え付いておらず、
自分で用意するしかない
、ワイルドな風呂である。

一応「鐘釣温泉旅館」のメインの湯は、宿から5分程
歩いて急な階段を降りたところに黒部川の河原があり、
そこから温泉が湧き出している。
この天然の露天風呂が、この宿唯一の風呂という
訳なのだ。
こんな宿はそうそうあるもんじゃない。

ほとんど天然に湧き出した状態なので、当然脱衣場
もなければ屋根も洗い場もない、桶もない、
というような有り様。おまけに日中は観光客の団体さんが
うろうろ見物に降りて来てしまうという、
まことに困った温泉である。
ゆっくり入るには夕方4時から朝8時くらいまでが
ベストと言えよう。
だから、ここの湯にゆっくり入るには、ここで
泊まるしかないのである。
でも、自分はこういうワイルドな温泉が何よりも好き。
いや、今回はかなり堪能させてもらった。

風呂に浸かると絶景のいい湯。すぐ脇には
川が流れいい雰囲気。
すでに日も暮れほとんど真っ暗に近く素っ裸で
歩いても気にならない。
昼間だったら見せられない光景だ。(爆) 
しかし気持ち良い風呂ではあるのだが難点もある。
脱衣所と露天風呂の間は岩場と砂場。
つまり濡れた足ではすぐに汚れてしまう。

40人近いメンバーが河原の露天風呂を占拠している
光景は圧巻である。
なかには川の中に入る者までいる。
意外と川の水は、あちらこちらから源泉が湧き出ているの
か場所によっては生ぬるい。

まさにここは大自然が生んだ露天パラダイスである。

のんびりと露天風呂で楽しんだあとは、しんどい
思いをして階段を上り宿へ戻り夕飯。
やはり山の中の宿なのでイワナと山菜メインの料理
であった。
夕飯後は、またまたランタンと懐中電灯を持って
夜の露天風呂に。
ただ夜には、雨が強く降ってきたため、お楽しみの
月見で露天風呂を堪能することが出来ず、途中部屋に戻り、
メンバーたちと深夜まで酒を飲みながら語り合った。

 さて翌朝・・・ 昨晩の酒が残りすぎていて
朝からあまり調子がよくない。
外は雨の音がする。布団にくるまっていたら
8時におかみさんが各部屋にやってきて
朝食だと起された。今までいろいろな宿に泊まったが
朝食で起されたのは初めての経験だ。
眠そうな目をして食堂に行くとおかみさん曰く
「早くに起しちゃってごめんね。昨晩はアレだたんでしょ?」・・・
アレ、って我々が持ち込んだ酒をかっくらっていたの
知っていたんですね。(笑)

朝はごくノーマルな食事。朝風呂にも入りたかった
のだが、前日の疲れが残ってたためか、
朝早く起きることが出来なかった。

さて、その後は9:36発のトロッコ列車「宇奈月」行きに
乗り、目指す2番目の温泉地「黒薙温泉」に向かう。

あまり知られていないが、黒薙温泉は下流の歓楽街、
宇奈月温泉の源泉となっている。
黒薙温泉の豊かなお湯をパイプで宇奈月まで
送っているのだ。

駅におりると、温泉までは500mほど。山登りコースと、
トンネルコースに分かれるのだが。
若い者は、山登りコースを選択。
我々年寄り?メンバーはトンネルコースを選択する。
ひんやりとした、トンネルの中は旧トロッコ列車の線路が
引かれていて、その枕木の上を歩いていく。
高さは180cmほど。
背の高い男だと頭がつかえてしまう。
前から列車が来そうな雰囲気でとても怖い。
スリルを求める人には良いところかもしれない。
我々はインディジョーンズ魔宮の伝説の探検隊
のように前かがみで、約500mのトンネルを
抜け出すことができた。

そしてそこには目指す黒薙温泉が現れてくる。

河原の混浴の露天岩風呂は50人は入れそうな大きさだ。
簡単な脱衣所もあるけれど、
その辺の岩の上で皆は勝手に着替えている。
連休中というのに、朝早いからか先客は2~3人足らず。
しかし我々40人近い団体が来たためか、早々に湯から
上ってしまった。
のんびりと湯に浸かりたかったのに、迷惑な話である。

まぁ、ここでも貸切状態になってしまったのだが、
ここの温泉は無色透明のきれいなお湯で、
硫黄臭があったかな?やや熱めの湯だが、
頭上の木立と川のせせらぎとで何とも気持ちよい。

身体があったまったところで、皆で黒部川に下りてみた。
裸で河原をうろうろする姿はかなり間抜けだが、
まぁここまで秘湯にくれば気にすることもない。
河原からも温泉が沸いているのか、結構熱いところもある。

約1時間半ほど浸かったあと、黒薙駅から宇奈月駅まで
列車に乗り、関東・中部組と宇奈月駅で解散し、
無事ツアーを終えた。

今回は露天風呂オンリーの旅になったが、黒部は温泉も
たくさんあるし、黒部峡谷鉄道も小さくて面白いし、
景色はいいし、何度か来たいと思いつつ帰路についた。

後日談であるが、美山荘に泊まった者全員、宿のご主人が
撮ったビデオを見せられたらしい。
秘境黒部に生きる、”黒部の仙人”西江多喜男さんが、
奥深い四季の黒部を知ってもらおうと、
長年に渡り、自らが撮り続けたビデオを訪れる旅人に
見せながら熱く語るそうだ。
しかし夕食時も、朝食時も見せつけられた、
うちのメンバーにとっては、アリガタ迷惑な話
だったということである…。

いつも空いているのが解かるような気がした…。

mail:natural@herb.ocn.ne.jp
HP http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=011211

秘湯女子図鑑

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